非常時におけるセーフティネットとしてのdayta活用 コロナ禍による経営難を脱し、借入で蓄積した信用で新しいチャレンジへ 公開日:2022年1月26日

株式会社tono’s company
代表取締役
殿岡 賢人
Tonooka Masato

Profile

老舗ホテルで約4年半のフレンチ修行を経て上京。その後、都内にてキッチンカーで独立。現在は、キッチンカー3台によるオフィス街でのランチ営業、固定店舗1店舗の運営、Uber EATSなどを活用したデリバリー事業などを展開。また月に1度、子ども食堂の運営も行い、数々のメディアでも取り上げられる。

「あなた史上最高のタコライスになりたい」というキャッチフレーズを掲げ、創作タコライスを販売するトノカフェ。現在は移動販売、デリバリーの形態で都内を中心に営業しています。借入で信用を作っていくという狙いのもと、創業時より積極的に融資を受け事業拡大に取り組んできた株式会社tono’s company代表取締役の殿岡 賢人氏に、「事業性融資 dayta」の活用法を伺います。
WEBサイト:https://tono-cafe.jp/

Articles

Point1 完全オリジナルの創作タコライスを提供

ーー創業からの流れを教えてください

 トノカフェは2008年に個人事業主として創業して、2014年に法人化をしました。創業当時は「キッチンカーをやりたい」という思いだけで、具体的なメニューは全く決まっていませんでした。そんな中でカレーや米粉などいろいろ挑戦していたある日、カレーが焦げて出せなくなってしまい、そこで臨時的に作ったのがタコライスでした。そこからタコライス発祥の地である沖縄に飛んで、1ヵ月ほどタコライスの研究をして試行錯誤をしながら今の形にたどり着きました。現在はフードトラック3台によるオフィス街でのランチ営業、Uber EATSなどのデリバリーがメインの営業形態です。

ーートノカフェのタコライスの特徴を教えてください

 うちのタコライスは一般的なタコライスの定義からちょっと外れています。普通のタコライスはサルサソースですが、砕いたナッツソースをいれた完全にオリジナルなタコライスです。日本人でいう、子どもの頃に食べたそぼろご飯などのイメージに近いですね。

Point2 コロナ禍でイベント出店がゼロに。デリバリーへのシフトで新規客層を開拓

ーーコロナ禍で外食産業は大きな打撃を受けましたが、移動販売も同じでしょうか?

 コロナの影響でイベントが一気になくなったのは大きいですね。元々フードトラックの販売場所すら見つけられない状況から、キッチンカーの世界で横のつながりを作り仲間を増やしていき、「こんな場所を見つけたけれど、月曜日に誰か入れないかな?」というように一つの場所をシェアしながら成長していきました。それがコロナの影響で一気にピンチになりました。

ーー具体的にはどんな影響があったのでしょうか?

 これまでメインで出店していた週末の音楽フェスが全てなくなり、土日の稼働がゼロになりました。人気のあるフェスだと1日で100万とか200万とかの売上になるんです。さらにオフィス街もリモートワークの影響で人出が減って、ランチの売上も落ちてかなりの危機でした。そこで助けとなったのが、やはりデリバリーです。これしか生き延びる道はないと思ったので、Uber EATSをはじめとする複数のサービスに登録してそれが上手くまわっていきましたね。それまでとは違う新規の客層を開拓することができたし、デリバリーがなければ今頃どうなっていたか。

Point3 「社会的信用を築くため積極的に融資を受ける」経営スタイル

ーー創業以来、銀行とはどのように付き合ってきたのでしょうか?

 以前は船橋に住んでいたので地元の地銀を使っていましたが、ネットで検索して住信SBIネット銀行の存在を知りました。振込手数料が極端に安くて、ネットでの送金がすごく便利そうだったのですぐに口座を作りました。実際に利用してみたら本当に便利なので、今はもうメインバンクとして使わせてもらっています。スマホからも振り込めるし、使っていた地銀もネットバンクに対応していますが手数料も違いますし、使い勝手のレベルが全く違いますね。

ーーこれまで資金調達はどのように行ってきましたか?

 政策金融公庫と文京区の融資制度を利用しました。公庫からの借入はキッチンカーをはじめとする設備投資に充てました。その後、コロナの影響で先の見通しも立たなくなったので、特にこれといった用途はなかったですが、多めに資金を持っておこうと思い、区からの融資を受けました。

ーー元々借入を積極的に考えられていたのでしょうか?

 過去に経営者の先輩から「社会的信用は、お金を借りることで築いていく」ということを教えられたんです。それからは借入で事業拡大を狙う考え方に変わりました。その方が信用を作っていけますので。正直最初はその言葉の意味があまり理解できませんでしたが、事業を続けていくうちに徐々に理解できるようになってきました。いざ大きな資金が必要になったとき融資が受けられるよう、普段から小さな金額の融資で信用を築き上げていくことを意識しています。

Point4 なによりもスピード感が強み。daytaを非常時のセーフティネットとして活用

ーー最初にdaytaを利用したのはどのような理由からですか?

 目黒川の花見イベントに出店をしたときです。ある敷地を借りていたのですが、出店した1ヵ月の間は毎日の売上をその借主に全額入金するシステムだったのです。そこから諸々引かれて振り込まれるのが翌月末で、売れれば売れるほどキャッシュが必要になるので、どう考えてもお金がまわらないなと。そこでdaytaを使ってみたら、ものすごくスピーディに入金されて驚きました。

ーーdaytaは他の融資と比べてどんな点が優れていますか?

 スピード感がぜんぜん違いますね。他の融資では申込みから1ヵ月くらいは普通にかかりますが、あのときはそんな余裕はなかったので。事業計画書も不要で、申込時もこんなに簡単でいいのかなと思いながら入力していました。私は政策金融公庫を利用したとき、「マル経融資」という比較的手続きが簡単な融資を受けたんですが、それでもdaytaに比べたら多くの手続きが必要でしたね。

ーーコロナ禍を経て、経営スタイルはどのように変わりましたか?

 コロナというあまりにも想定外のことが起こってからは、できるだけ多くの資金を用意しておこうと考えるようになりました。ですので、daytaはコロナ禍になってからも利用していますし、そのスピード感には助けられています。経営が順調なときは計画的に融資も受けられますけど、非常事態になると本当に時間との闘いですからね。そういう意味では万が一に備えてのセーフティネットとしてdaytaの存在は心強いです。

Point5 将来はタコライスを牛丼と並ぶ存在にしたい

ーー緊急事態宣言が発令されていた時期と比べて、お客さんはどのくらい戻りましたか?

 フードトラックについては、ようやく7~8割戻ってきたという感じですね。ランチの売上だけでそのくらいは回復していますが、リモートワークが解除されないので売上は元通りにはならないですね。デリバリーがなんとか支えてくれている状況です。

 仮にデリバリーの需要が取れなかったらかなり厳しかったでしょうね。でもコロナの影響はうちだけではないので、ある意味開き直る姿勢も必要だったし、そうしなければここまで続けられなかったでしょう。本当に一か八かでやるしかなかったので、上手く新規の客層を開拓できてよかったです。そういった挑戦のために借入をしておいたことも、良い判断だったと思います。

ーー最後に、将来の展望を教えてください

 今後、実現したいのは店舗展開ですね。手軽に入店できる牛丼屋のようにタコライスをチェーン化できたら面白いと思っています。コロナの影響で先送りになってしまっているのですが、小さな店舗でいいので実現できればと考えています。他にも、デリバリーでは冬に向けて焼き芋を販売してみるなど、新しい挑戦をたくさん仕掛けていこうとしています。

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