WEEKLY REPORT

2018/12/4更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと
為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

1日の米中首脳会談での追加制裁見送りに対する為替市場への影響は?

パウエルFRB議長の議会証言や米雇用統計に対する米債券市場の反応に注目

カナダ中銀の政策金利は据え置き予想ながら来年1月の利上げの可能性は

豪中銀政策委員会や豪7-9月期GDPに対する豪ドルの反応は?

12月11日の英議会でのEU離脱協定案の採決に向けた英議会の動向に要注意

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 112.90-114.03

先週の振り返り

11月25日に開催された臨時のEU首脳会議で英国EU離脱の協定案が承認されたものの、焦点は英議会での採決の行方に移行、不透明感が残るだけに反応は限定的となる中、ドル/円は112円90銭から11月26日の取引を開始しました。

23日にNY株式市場は短縮取引となる中で大幅安となったものの、ドル/円は112円67銭で下げ止まった安心感のほか、2025年の大阪万博決定の報道も週明けの日経平均株価の上昇を支援したほか、上海株やNYダウ先物の上昇に押され、26日のドル/円は朝方の112円88銭を下値に113円29銭まで上昇しました。さらに海外市場ではドラギECB総裁による欧州経済への慎重な見通しのほか、金融緩和の必要性に言及する発言も聞かれ、ユーロが対ドルで下落したほか、NY株式市場の大幅反発も好感され、ドル/円は113円65銭まで上昇しました。

11月22日の米感謝祭から始まった年末商戦も好調な滑り出しとなりました。その後のドル/円は113円41銭を下値に底堅さを継続、日経平均株価の続伸も支援材料にNY市場でクラリダFRB副議長が漸進的な利上げ継続に言及したことも支援材料に113円84銭まで上昇しました。さらに翌28日の東京市場で113円90銭まで上昇したドル/円は月末に絡めた需給も影響し、11月14日以来、2週間ぶりの114円04銭まで上昇しました。

ただ、パウエルFRB議長が金融政策に規定路線はなく、金利は中立レンジを若干下回るなどハト派的な発言内容となったことから米10年債利回りが低下、ドル/円も113円45銭まで反落しました。さらに11月29日の東京市場で米長期金利の一段の低下もあり113円21銭まで下落、加えてFRBがインフレ指標の一つとして注目する米個人消費支出コアデフレーターが予想を下回ったことからドル/円は113円19銭まで下落するなど週初26日の水準まで下落しました。

しかし、11月FOMC議事要旨では米国経済の強さが確認された一方、『漸進的利上げ』文言の変更が検討されたことが明らかになり、前日のパウエルFRB議長の発言を裏付けるように、指標次第では来年中にも利上げが休止される見方も聞かれ、下落していたNY株式指数の反発に伴ってドル/円は113円55銭まで反発しました。それでも12月1日の米中首脳会談での通商交渉を巡る期待と警戒が交錯する中で積極的なドル買いは限られ113円48銭で29日の取引を終えました。

また、11月30日、週末、月末の影響も限られ、1日の米中首脳会談を控えて様子見姿勢の中、東京市場では113円34銭から113円49銭と限られたものの、NY市場では予想を上回る11月シカゴ購買部協会景況指数を好感し113円73銭まで上昇しました、一方で米州首脳会談を控えた警戒感から米10年債利回りが3.0%割れまで低下したことからドル/円は伸び悩み、113円48銭で11月30日の取引を終了しました。

注目すべきポイントはここ!今週の見通し

12月1日の米中首脳会談では米国が9月24日に発動した2,000億ドル(10%関税)に対し、来年1月から予定された25%への追加関税の見送り発表、一時的に米中貿易問題の一段の激化は避けられた格好となりました。今後90日以内に中国が知的財産権の保護やサイバー上のスパイ行為など、通商問題には直接的に関係しない案件について米中で合意できるかといった点に焦点が移行、通商問題は休戦状態といえそうです。こうした1日の米中首脳会談の結果が今週、どの程度、金融市場のリスク選好の動きを促す結果となるか注目されます。中国経済のみならず世界経済の減速懸念が一時的にせよ後退し、年末に向けて株式市場が一段高となるなどリスク選好の動きにつながれば今後の株式・債券市場の状況次第ではありますが、ドル/円は年末までに年初来高値(114円55銭)を上抜ける可能性が残ったといえそうです。

また、12月18-19日のFOMC、さらには来年のFRBの金融政策の行方を占う上でパウエルFRB議長の上下両院での議会証言、さらには7日に発表される米11月雇用統計での時間給賃金が注目されます。そのほか、12月11日の英議会でのEU離脱協定案を巡る採決を控え、週末に向けて議会の賛成・反対両派の議員をはじめとする要人発言がポンドを上下に大きく振れさせるかもしれません。12月1日時点では与党保守党内で100名ほどの議員がEU離脱協定案に反対を表明しており、否決される可能性が高まっているだけにポンドの下押し圧力となる可能性があり注意が必要です。

また、カナダ中銀の政策委員会では政策金利の据え置きが予想されるものの10月24日の利上げに続き、来年1月の追加利上げの可能性に言及する可能性もあるだけに注目されます。また、豪中銀政策委員会は金利据置きが確実視される中、労働市場や住宅市場の先行き見通しが注目されるほか、豪7-9月期GDPに対する豪ドルの反応も注目されます。

いずれにしても、米中首脳会談での結果を受けた週明け以降の反応が注目されます。一方、11月30日の米10年債利回りが3.0%割れで取引を終えるなど長期金利が低下しており今回の米中首脳会談の結果を受けた米債券市場の動向も注目されます。また、今週6日にはOPEC総会も控えており、下落基調の続いている原油価格に下げ止まりの機運が見られるのか、資源国通貨やNY株式市場への影響も含めて注目されます。

今週発表される主な経済指標としては、以下が予定されています。

12月3日: 日本7-9月期四半期法人企業統計調査、豪10月住宅建設許可件数
中国11月財新製造業景況感指数、スイス10月実質小売売上高
スイス11月購買部協会指数、仏・独・ユーロ圏11月製造業景況感指数(改定値)
英11月製造業景況感指数、米11月製造業景況感指数(改定値) 米10月建設支出
米11月ISM製造業景況指数、米11月自動車販売
12月4日: 日本11月マネタリーベース、英11月小売売上高、豪7-9月期経常収支
豪中銀政策金融委員会、仏10月財政収支、スイス11月消費者物価指数
英11月建設業景況感指数、南ア7-9月期GDP、ユーロ圏10月卸売物価指数
カナダ7-9月期労働生産性
12月5日: 豪7-9月期GDP、中国11月財新サービス業景況感指数
仏・独・ユーロ圏11月サービス業景況感指数(改定値)
英11月サービス業景況感指数、ユーロ圏10月小売売上高
米11月ADP雇用統計、米7-9月期労働生産性(改定値)
米11月サービス業景況感指数(改定値)、総合景況感指数(改定値)
カナダ中銀金融政策委員会、米11月ISM非製造業景況指数
パウエルFRB議長議会証言、ベージュブック(地区連銀経済報告)
12月6日: 前週分対内対外証券投資、豪10月貿易収支、豪10月小売売上高
独10月製造業新規受注、米11月企業人員削減数、米10月貿易収支
米前週分新規失業保険申請件数、カナダ10月貿易収支、11月景況感指数
米10月製造業新規受注
12月7日: 日本10月全世帯家計調査、10月毎月勤労統計、10月景気先行指数・一致指数
独10月鉱工業生産、仏10月貿易収支、経常収支、仏10月鉱工業生産
ユーロ圏7-9月期GDP(改定値)、カナダ11月雇用統計
米11月雇用統計(就業者数、失業率、時間給賃金)
米11月ミシガン大消費者景況感指数、米10月卸売売上高、卸売在庫
米10月消費者信用残高

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