WEEKLY REPORT

2019/1/16更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと
為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

ドル/円は107円台後半~109円台前半のレンジをどちらに抜けるか

米政府系機関の一部閉鎖の長期化懸念に終止符が打たれるか

英EU離脱協定案を巡る議会採決は否決を前提に打開策や与野党の動きに注目

米12月小売売上高に政府系機関閉鎖の影響による影響が見られるか

米大手金融機関をはじめ10-12月期米企業決算が本格化、NY株の動向は?

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 107.77-109.09

先週の振り返り

1月第1週は流動性が低い中、大きな値動きとなったドル/円相場ですが、7日の早朝に108円79銭まで反発したものの米中通商交渉を巡る次官級協議の行方を確認したいとの慎重な見方も聞かれ、ドル/円は108円03銭まで下落しました。しかし108円割れを回避した安心感を背景にNY市場では主要株価指数が続伸したことを支援材料に108円75銭まで反発、108円71銭で週明けの取引を終えました。その後も米中通商交渉を巡る次官級協議への進展期待を背景にNY株式市場は1月4日から1月10日まで5日続伸するなど堅調な値動きを続け、回復基調の途上にあることを印象付けました。ドル/円は翌8日の欧州市場序盤に109円09銭まで反発しました。

しかし、米中通商交渉は中国が米国からの農産物などの輸入増を約束、進展が見られた一方、知的財産権の保護や中国国有企業への補助金削減の分野において米国の求める内容から乖離が見られるなど今後の閣僚級協議の行方に委ねられることになりました。米中通商交渉の事態進展期待でドル買いが進んだ反動に加え、12月のFOMC議事要旨でハト派的内容が示されたことが確認されたことから9日のドル/円は107円97銭へ下落、その後の反発も108円台前半に留まり、10日の欧州市場では107円77銭まで下落しました。

一方、米新規失業保険申請件数などの経済指標は予想を上回るなど米国経済の堅調は続いているとの安心感に加え、NY株式市場の続伸などの好材料を背景にリスク選好が後退、ドル/円は108円52銭まで反発しましたが依然として米政府機関の閉鎖が20日間に達するなど、閉鎖長期化の米国経済への影響への警戒感も残り、週末11日の東京市場でのドル/円は徐々に上値を切り下げるなど108円台前半を中心にした小動きに終始しました。

米12月消費者物価指数は市場予想通りの結果に収まり、ドル/円は108円15銭で 下げ止まる中、前日10日に続き、11日も海外ファンド筋からのユーロ売り・ドル買いの観測が聞かれ、ユーロは欧州市場での1.1540ドルの高値からNY市場での1.1459ドルへ下落したことからドル/円は108円60銭まで反発し、この日の高値を付ける場面も見られました。しかし、米10年債利回りが2.70%台と前日終値の2.74%台から低下したことからドル/円は108円31銭まで反落。しかし取引序盤に203ドル安まで下落したNYダウが終盤にかけて下げ幅を縮小、5ドル安まで値を戻した安心感も手伝い、ドル/円は108円48銭で11日のNY市場の取引を終了しました。

注目すべきポイントはここ!今週の見通し

今週は依然として続く米政府系機関の閉鎖に打開を見出すため、トランプ大統領がメキシコ国境との壁建設費用を捻出すべく、先週10日に米軍の災害復旧予算を転用できないか陸軍工兵部隊に調査を求めており、国家非常事態宣言を発令することになれば、大統領権限の職権乱用、議会運営を無視した強硬策であると共和党内からも非難が高まる可能性があるかもしれません。こうした事態となればNY株式・債券市場は混乱し、トランプ大統領の政権運営の正常化を催促する動きとなりドル売りが加速するような事態が再燃するかもしれません。

その他、15日には英EU離脱協定案を巡る議会採決が実施されます。既に市場では否決を織り込みつつあるものの、3月29日の合意無き離脱を避けるための何らかの策が講じられるとの期待も聞かれています。先週11日には複数の英閣僚が3月29日の離脱期日そのものが延期される可能性に言及、ポンドは対ドル、対ユーロ、対円など主要通貨に対し上昇しました。しかし、こうした離脱期日の延長報道に対し、英国の政府報道官は否定しており、今週も引き続きEU離脱を巡る政治的な動向が注目されます。

15日の議会採決でEU離脱協定案が否決された場合、英メイ首相は3日以内に代替案(ブランB)提出が義務付けられており、どのような代替案を示すことができるのか注目されます。加えて、与党保守党のEU残留を支持するグループが最大野党の労働党と協議を進める動きのほか、労働党のコービン党首が総選挙実施を要求するとの観測も聞かれるなど慌ただしい動きとなっており、ポンドは上下へ振れ幅の大きな動きなることが予想されるだけに警戒が必要です。

また、16日、日本時間20時00分にトルコ中銀政策委員会が予定され、政策金利の引下げがあるか注目されます。トルコ政府は昨年12月25日に最低賃金を26%引上げるなど財政支出の拡大に動いているほか、トルコのインフレ率(対前年同月比消費者物価指数)も10月の25.24%をピークに12月は20.3%へ低下しており、現状の政策金利(24.0%)を若干引き下げる可能性もあるだけに政策委員会を経てのトルコリラの動向が注目されます。

同じく16日、22時30分に発表される米12月小売売上高も注目されます。好調なクリスマス商戦の一方、12月22日から続く米政府系機関の一部閉鎖による個人消費への影響があるのか注目されます。また、今週から大手金融機関の10-12月期決算をはじめ米主要企業の決算発表が本格化します。こうした決算や今後の収益見通しがNY株式市場の動向を左右する可能性もあるだけに注目されます。

ドル/円は1月4日の107円52銭を下値に先週1月10日には107円77銭と107円台半ばから後半にかけて底堅い値動きを続ける一方、上値も先週8日の109円09銭までに留まるなど109円台前半からの水準を上抜けるには至らない展開が続いています。今週は先週の107円77銭~109円09銭のレンジの上限・下限のどちらに新たなレンジ形成を見出すのか注目されます。

今週発表される主な経済指標としては、以下が予定されています。

1月14日: 中国12月貿易収支、ユーロ圏11月鉱工業生産指数、欧州議会本会議(~17日) 1月15日: 日本12月マネーストックM2、仏12月消費者物価指数(改定値)、仏11月財政収支
英EU離脱協定案を巡る議会採決、ユーロ圏11月貿易収支
米12月卸売物価指数、米1月NY連銀製造業景況指数
1月16日: 日本11月機械受注、12月国内企業物価指数、独12月消費者物価指数(改定値)
英12月消費者物価指数、小売物価指数、卸売物価指数、南ア11月小売売上高
トルコ中銀政策委員会、米12月小売売上高、12月輸入物価指数・輸出価格指数
米11月機業在庫、米1月住宅市場指数、米11月対米証券投資
1月17日: 英12月住宅価格指数、豪12月住宅ローン件数、ユーロ圏11月建設支出
ユーロ圏12月消費者物価指数、南ア中銀政策委員会
米12月住宅着工件数・建設許可件数、米新規失業保険申請件数
米1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
1月18日: 日本12月消費者物価指数、前週分対内対外証券投資、11月鉱工業生産(確報値)
英12月小売売上高、カナダ12月消費者物価指数
米12月鉱工業生産・設備稼働率、米1月ミシガン大消費者景況指数(確報値)

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