WEEKLY REPORT

2019/1/22更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと
為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

ドル/円は心理的節目となる110円台を回復できるか注目

米政府系機関閉鎖長期化が続く中、雇用統計への影響も含め事態打開に動くか

英EU離脱協定案の修正案や離脱を巡るEU側の動向に楽観的な動きがあるか

中国10-12月期GDP、景気減速懸念と中国政府の景気刺激策期待との強弱交錯か

ECB理事会でのドラギ総裁の会見など欧州経済の先行き見通しに注目

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 107.99-109.89

先週の振り返り

1月11日のNY市場を108円48銭で取引を終えたドル/円は、14日の東京市場休場の中、中国12月の貿易収支が発表され輸出入ともに前年比マイナスに落込んだことから中国の景気減速が懸念される結果となりました。ドル/円は上海株の下落も影響し、欧州市場中盤に107円99銭へと下落する場面が見られました。しかし、NY市場でのトランプ大統領による米中交渉進展への期待に言及した発言が好感されNYダウは下げ幅を縮小するとともに、ドル/円も108円36銭へ反発するなど円高進行への懸念が後退しました。

翌15日には中国国家発展改革委員会が今年の中国経済が良いスタートになることを目指すとの考えを示すなど景気刺激策や株価支援策が講じられるとの期待を背景に上海株が上昇。また、15日の英EU離脱協定案を巡る議会採決が否決された場合でも3月29日の離脱期限の延長など何らかの策が講じられるとの楽観的な見方を背景に過度なリスク回避志向は後退しました。また日経平均株価も、終値で昨年12月19日以来の20,500円台を回復するなど堅調な値動きを続けたことからドル/円は108円75銭まで反発しました。

しかし、米大手銀行の決算が市場予想を下回ったほか、米卸売物価指数をはじめ米経済指標が予想を下回ったことが嫌気されドル/円は108円33銭へと反落しました。一方、英EU離脱協定案を巡る議会採決を控え、ドルが対ポンド、対ユーロで上昇したことに伴い、ドル/円も108円77銭へ再度反発するなど底堅い値動きを続けました。

日本時間16日早朝の英議会でのEU離脱協定案は否決、為替市場では直後こそポンド売りに反応したものの、ファンド筋を中心にポンド買い観測も聞かれ、ポンドが対主要通貨で大きく上昇する中、ポンド/円の上昇もドル/円も下値支援につながりました。

16日のNY市場では、米大手証券の好決算を背景にNYダウをはじめ主要株価指数が揃って反発したことに加え、英メイ政権に対する不信任決議案が否決された安心感からドル/円は109円20銭まで反発しました。ただ、翌17日の日経平均株価が下落する中、109円台前半の上値の重さも嫌気され、ドル/円はNY市場序盤に108円69銭まで下落しました。

しかし、米1月フィラデルフィア連銀景況指数が予想を上回ったほか、クオールズFRB副議長が米国経済の堅調やインフレの抑制に言及したことも好感され、取引序盤に下落していたNYダウがプラス圏へ浮上。加えて、取引終盤には1月30-31日の米中通商交渉を巡る閣僚級協議で米国が中国への制裁関税の緩和・撤廃を検討との報道も聞かれ、NYダウが大幅に上昇、ドル/円も109円40銭まで反発しました。

その後、米財務省がこうした報道を否定したもののドル/円は交渉進展への期待を背景に109円台を維持しました。また、18日の日経平均株価の大幅反発や上海株やNYダウ先物の上昇などリスク選好の動きが強まり、ドル/円は堅調さを維持しました。さらにNY市場では米12月鉱工業生産が予想を上回ったほか、米中通商交渉に向けて中国が米国からの輸入拡大を提案しているとの報道も好感されNYダウが380ドル高まで上昇したほか米長期金利の上昇を背景にドル/円も109円89銭まで上昇し、109円78銭で先週末の取引を終えました。

注目すべきポイントはここ!今週の見通し

今週は先週末18日で28日目と長期化が進む米政府系機関の閉鎖解除に向けて進展が見られるか注目されます。政府系機関の閉鎖継続により2月1日に発表される米1月雇用統計では政府系機関の自宅待機を命じられている職員らが失業者として算入されることになり、統計上一時的に労働市場の悪化が懸念される事態となるだけに先週末まで4日続伸となっているNY株式市場の動向が注目されます。

加えて、政府系機関閉鎖による米小売売上高、耐久財受注、住宅着工などの経済指標の発表が停止される状況が続いており、FRBの金融政策にも影響を及ぼしかねない状況となっています。NYダウは昨年12月6日以来の水準を回復し、今週中にも25,000ドル台の回復の可能性もあるものの、政府系機関閉鎖の先行きの影響が懸念されるだけに1月29日のトランプ大統領による一般教書演説までに閉鎖が解除される目処が立つのか、トランプ大統領と民主党との今週の攻防・交渉も注目されます。

また、21日に発表される中国10-12月期のGDPはじめ12月小売売上高や鉱工業生産などを受けて中国の景気減速懸念が一段と高まるのか、同時に中国政府による景気刺激策を促す契機となるのか市場の反応が注目されます。英国では先週15日に議会で否決された離脱協定案の修正案をメイ首相が21日に議会に提示する予定で29日の採決の行方や合意無き離脱回避に向けたEU首脳らとの交渉のほか、英政局の今後の動向も引き続き注目されます。

また、24日のECB理事会を前に先週15日にドラギECB総裁が欧州の経済指標は予想を下回るものが目立つとして、引き続き大規模な刺激策が必要との発言を行っています。こうした発言を受けてECBの今年夏以降の利上げ時期が後づれするとの観測も聞かれているだけに今週22日の独1月ZEW景況指数、23日のユーロ圏1月消費者信頼感、25日の独1月IFO企業景況感指数など欧州の経済指標と併せてECB理事会やドラギECB総裁の会見に対するユーロの反応も注目されます。

一方、23日には日銀政策会合および黒田日銀総裁の会見が予定されますが、英EU離脱問題や米政府系機関の一部閉鎖長期化の影響、さらに米中通商問題など外部要因による国内経済への影響についての言及が注目されます。

こうした中、ドル/円は先週18日のNY市場で米中通商交渉を巡る今月30-31日に予定される米中閣僚級会談を前に中国が米国からの輸入拡大を提案、交渉進展への期待を背景にNYダウ、ナスダックなど主要株価指数が4日続伸するなど堅調な値動きを続け、ドル/円も一時109円89銭まで上昇、ドル/円は110円の心理的節目を回復できるか注目されます。昨年12月の日銀短観で示された大企業製造業の2018年度の想定為替レートは109円41銭となっているだけに、この水準を上回る水準が続けば日経平均株価の上昇基調継続を支援することにつながると思われます。

また、先週末まで4日続伸したNYダウは昨年12月6日(24,947ドル)以来の24,706ドルまで上昇、節目となる25,000ドルを回復できるか注目されます。今週は23日にテキサスインスツルメンツ、24日にはインテルが10-12月期の決算を発表するなど半導体大手の決算が予定されています。売上高見通しを下方修正したアップルなどスマートフォンなどの販売が減少する中で半導体メモリーの価格低下の影響が懸念される中で、こうした半導体大手の決算がNY株式市場にどのような影響を及ぼすのか注目されるだけに、リスク選好の動きに水を差すことになるのか、上昇基調を維持し、NYダウが25,000ドル台を回復することが出来るのか、日経平均株価やドル/円の動向にも多大な影響を及ぼすだけに注目されます。

今週発表される主な経済指標としては、以下が予定されています。

1月21日: 英1月住宅価格、中国12月小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資
中国10-12月期GDP、独12月生産者物価指数
英メイ首相、EU離脱協定案の修正案を提示、NY市場休場
1月22日: 英12月失業率、失業保険申請件数、独1月ZEW景況感指数
カナダ11月卸売売上高、11月製造業出荷、米12月中古住宅販売件数
1月23日: 日銀政策決定会合、黒田日銀総裁会見、NZ10-12月期消費者物価指数
日本12月貿易収支、11月全産業活動指数、仏1月企業景況感指数
南ア12月消費者物価指数、カナダ11月小売売上高、ユーロ圏1月消費者信頼感
米11月住宅価格指数、米1月リッチモンド連銀景況指数
1月24日: 豪12月雇用統計、日本11月景気先行指数・一致指数(改定値)
南ア10-12月期消費者信頼感指数、ECB理事会、ドラギECB総裁会見
仏・独・ユーロ圏1月製造業・サービス業景況指数
米1月景況感指数、米新規失業保険申請件数、米12月景気先行指数
1月25日: 日本1月東京都区部消費者物価指数、独1月IFO企業景況感指数

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