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ウィークリーレポート

WEEKLY REPORT
2019/3/26 更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

  • 決算期末、四半期末を前にしたドルの需給に注目
  • 北京で28-29日に開催される米中通商交渉に進展が見られるか
  • 先週のFOMCの議論の詳細が明らかになるか、FRB要人の講演に注目
  • 英EU離脱期限の延長を含めた英議会採決の行方は?
  • 米債券市場での長短金利差逆転は一時的か、米債券市場の行方に注目

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 119.75-111.70


先週の振り返り

3月15日の日銀政策会合に対する緩和政策長期化への思惑から111円90銭へ上昇したドル/円は、米経済指標が下振れたことで111円38銭へ下落後の反発も111円59銭までに留まるなど上値の重い展開を経て111円48銭で取引を終えました。

週明け18日には15日閉幕した中国全人代で李首相が付加価値税の引下げなど景気対策を示したことから、上海株の上昇を支援材料に日経平均株も上昇するなどリスク選好の動きを背景に111円63銭まで上昇したものの、英EU離脱問題を巡る不透明感からポンドが対ドル、対円で下落するなどクロス円の下落がドル/円反発の足かせになり伸び悩む値動きの中、19日の朝方には111円15銭まで下落するなど軟調な値動きとなりました。

しかし、上値抵抗として意識された200日移動平均線や111円台半ばを上抜けるなど下値を切り上げる中、1月の日銀政策会合の議事要旨が公表され、一部委員から追加緩和を含め迅速な対応のほか、緩和限界論に反論する必要性も聞かれ円買い後退の一因となりドル/円は111円70銭まで上昇する場面が見られました。また、FOMCでのハト派的な見解が示されるとの観測も織り込んだ格好となり111円台半ばから下値でのドル買い観測もドル/円の下値支援につながりました。

しかしFOMCでは17人のFOMC委員の内、11人が年内の利上げは必要ないと指摘したことで、年内利上げ見送りを受けて米10年債利回りが2.52%台前半まで低下し昨年1月以来の低水準となり、ドル/円は110円54銭へ1円以上の大幅な下落となりました。

21日の東京市場休場の中、ポジション調整による買い戻しの動きを背景に110円70銭台を回復したものの勢いはなく、21日の欧州市場序盤には110円30銭まで下落、2月15日以来の円高水準を記録しました。しかし、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数の改善や新規失業保険申請件数の改善が確認され、米景気後退懸念が後退。さらに前日のFOMCでの年内利上げ見送り観測を好感してNY株式市場が大幅に上昇する中、英EU離脱問題を巡る先行き不透明感やユーロ圏の経済指標が下振れたことでドルの対欧州通貨での上昇に伴い、ドル/円は110円95銭へ反発し110円82銭で取引を終えました。しかし、22日の東京市場では110円89銭を高値に111円台の回復には至らず、110円台後半での値動きを続けました。

欧州市場序盤から米長期金利の低下を背景に再び110円50銭を下回るなど円高基調の中、米3月製造業景況感指数が2017年6月以来の52.5へ低下。欧州の景況感指数の低下と合わせ世界的な景気減速懸念を背景に米10年債利回りは昨年1月以来1年2ヶ月ぶりの一時2.41%台へ低下。また、4.437%の10年債利回りに対し、3ヵ月物T-Bill(財務省短期証券)の利回りは2.452%と長短金利差が2007年8月以来11年7ヵ月ぶりに逆転。長短金利差の逆転はリセッション入りの兆候として米経済の先行きに対する下振れ懸念が高まったことからNY株式市場はNYダウ、ナスダック、S&Pが揃ってこの日の最安値圏で取引を終了。

こうしたリスク回避選好の中、為替市場ではドル/円がクロス円の下落とともに一時109円75銭まで下落。その後、一時110円台前半へ反発したものの、NY株式市場の下げ幅拡大が嫌気され109円94銭で22日の取引を終了。


注目すべきポイントはここ!今週の見通し

今週は大半の本邦企業の決算期末のほか、米企業の1-3月期末に向けたドルに対する需給が為替市場にどのような影響を及ぼすのか、また、米財務長官と米通商代表部代表の訪中による米中通商交渉(3月28-29日)の動向が注目されます。

さらに先週のFOMCを終え、今週は連日のようにFRB副議長や各地区連銀総裁などFRB要人の発言も聞かれるだけにFOMC での議論についての詳細が聞かれ、米長期債入札の影響と合わせ米債券市場の動向もドル/円の方向性に影響を及ぼすと思われます。また、米住宅関連指標やインフレ関連指標に対する米債券市場の反応の一方、日銀に金融政策に対する主な意見(3月14-15日分)や基調的インフレ率を補足する指標(いずれも26日)など日銀内でも追加緩和の必要性を巡る議論も聞かれるだけに、こうした日銀の動向も合わせて、ドル/円は期末に向け110円台を回復するか一段の円高となるか注目されます。

米債券市場では22日に景気後退を示唆するとされる長短金利差の逆転が見られただけに、こうした動きが一時的なものに留まり収束に向かうのか、持続してしまうのか、今週発表される米10-12月期GDP確報値をはじめとする米経済指標やFRB要人らの発言に対する債券市場の反応もドル/円の方向感に大きく影響を及ぼす可能性があるだけに注目されます。

また、27日は29日のスポット月末応答日にあたるだけに、特に仲値やロンドンフィキシングに向けたドルの需給もドル/円の方向性に影響を及ぼすものと思われます。

一方、欧州では先週22-23日のEU首脳会議の中で英EU離脱に関し、EU離脱協定修正案が今週の英議会で可決承認となれば、欧州議会選挙前の5月22日に秩序ある格好でEUを離脱することが決定。否決された場合には英国がEUに対し、離脱期限のさらなる延長を求めるか、新たな離脱期限となる4月12日に「合意なき離脱」ということに。こうした中、メイ首相は、離脱期限を4月12日以降に再度延長する可能性を示唆しているものの、市場の一部からは離脱協定修正案が否決された場合、メイ首相の辞任につながる可能性も燻っており、英政局を巡る不透明感がポンドの上値抑制の一因になっており、今週の英議会採決の行方を中心に動向が注目されます。

また、ユーロも対ドルでのポンドの動きに影響されるほか、先週のECB月次経済報告の中で今後も景気拡大ペースの鈍化や低インフレが続くとの認識が示されました。さらに、ユーロ圏、ドイツ、フランスの3月製造業景況感指数(PMI)がいずれも好不況の節目とされる50.0を下回る中、ドイツの10年債利回りもマイナスに転じる結果となるなどECBの月次経済報告の内容を数値の上から確認する格好となりました。

今週も独3月独3月IFO景況感指数は2月まで7ヵ月連続で前月から低下が続いているだけにユーロの下押しに拍車をかける結果となるか注目されます。その他、ドラギECB総裁やプラートECB専務理事の講演も予定されており、欧州経済の先行き鈍化に懸念を示すことになればユーロ売りに反応する可能性もあり注意が必要です。

そのほか、NZ中銀政策委員会や豪中銀要人らの発言も予定されており、年内利下げ観測が燻る豪ドルやNZドルの対ドル、対円での動向も注目されます。

今週発表される主な経済指標としては、以下予定されています。

3月25日
日本1月全産業活動指数、トルコ3月景況感指数、3月設備稼働率
独3月IFO企業景況感指数、米2月シカゴ連銀景況指数
米3月ダラス連銀製造業指数、シカゴ連銀総裁講演
フィラデルフィア連銀総裁講演
3月26日
NZ2月貿易収支、日本2月企業向けサービス価格指数
日銀政策会合(3月14-15日分)主な意見、独4月消費者信頼感調査
仏3月企業景況感指数、仏10-12月期GDP確報値
ブラジル金融政策会合議事要旨公表、米2月住宅着工・建設許可件数
米1月月住宅価格指数、米1月ケース・シラー住宅価格指数
米3月リッチモンド連銀製造業指数、米3月消費者信頼感指数
ボストン連銀総裁、フィラデルフィア連銀総裁講演、米2年債入札
3月27日
NY中銀政策委員会、仏3月消費者信頼感指数、仏2月卸売物価指数
ドラギECB総裁講演、米1月貿易収支、米10-12月期経常収支
カンザスシティー連銀総裁講演、カナダ1月貿易収支、米5年債入札
3月28日
NZ3月企業景況感指数、ユーロ圏3月マネーサプライM3
南ア2月卸売物価指数、南ア中銀政策委員会、米中通商協議(~29日まで)
ユーロ圏3月経済信頼感、3月消費者信頼感、米10-12月期GDP確報値
米10-12月期四半期個人消費支出、個人所得、個人消費支出デフレーター
前週分新規失業保険申請件数、独3月消費者物価指数
米2月中古住宅販売保留指数、クラリダFRB副議長講演
米NY連銀、セントルイス連銀講演、米7年債入札
3月29日
NZ1月住宅建設強化件数、日本2月失業率・有効求人倍率
日本3月東京都区部消費者物価指数、日本2月鉱工業生産
日本2月小売販売額、百貨店・スーパー販売額、英2月消費者信頼感調査
日本2月新設住宅着工件数、南ア2月マネーサプライM3
仏2月消費支出、2月消費者物価指数、2月財政支出
スイス3月景気先行指数、独3月失業率・失業者数
英2月消費者信用残高、英2月マネーサプライM4、南ア2月貿易収支
英10-12月期GDP改訂値、ユーロ圏3月消費者物価指数
カナダ1月月次GDP、2月鉱工業製品価格、1月原料価格指数
米2月個人所得、個人消費支出、個人消費支出デフレーター
米3月シカゴ購買部協会景況感指数、米2月新築住宅販売件数
米3月ミシガン大消費者景況感指数(確報値)

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