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ウィークリーレポート

WEEKLY REPORT
2019/5/28 更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

  • 日米首脳会談や日米通商交渉、さらに米中関係に進展が見られるか?
  • 欧州議会選の行方やメイ英首相の辞任など欧州通貨での対ドルの方向性に注目。
  • 米10年債利回りと3ヵ月物T-Billとの長短金利差逆転は解消に向かうか?
  • 中国5月製造業PMI、節目の50.0割れか?世界経済の減速懸念の行方は。
  • 米1-3月期GDP改訂値、消費者信頼感、個人消費支出など米経済指標に注目。

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 109.28-110.67


先週の振り返り

5月17日のNY市場ではミシガン大消費者景況指数が5年4ヵ月ぶりの高水準となり、米中通商問題が燻る状況にも消費者マインドの堅調が確認された安心感からドルが対主要通貨、対新興国通貨供の上昇した流れを継ぎ、週明け20日の東京市場では日本1-3月期GDPが前期比+0.5%と予想比上振れたことも好感され110円32銭まで上昇しました。しかし、トランプ政権が中国通信大手ファーウェイへの部品供給を事実上停止した措置に基づき、グーグルもアンドロイドの更新を制限するなど米中間の対立が今後激しさを増すとの懸念も聞かれ、ドル/円は109円81銭まで下落しました。

しかし翌日、ファーウェイ向け部品等の供給禁止措置について、一部措置を90日間猶予するとの報道や上海株の反発を好感、ドル/円は110円26銭へ反発。さらにNY市場では110円67銭まで反発するなど米中通商問題やファーウェイを巡る懸念が一時的に緩和されました。しかし110円71銭に位置する一目均衡・日足・基準線が上値抵抗として意識されるなど上値の重い中、トランプ政権がファーウェイに続いて中国の監視機器メーカー5社についても禁輸対象リスト入りを検討との報道が、米中関係悪化や米中通商問題の長期化への懸念さにつながり、ドル/円は110円24銭へ下落しました。

さらに23日に発表されたドイツ、ユーロ圏の予想比下振れに続き米5月製造業PMIも2009年9月以来の50.6へ低下したことから米中通商問題やファーウェイを巡る対立懸念が米製造業の先行きへの警戒感や世界経済の減速懸念につながり、米10年債利回りが2.30%割れまで低下したほか、米10年債利回りと3ヵ月物T-Bill債との長短金利差が3月下旬以来となる逆イールドに転じたことで米国の景気後退に対する懸念を背景に、ドル/円はNY株式市場の大幅安とともに109円46銭まで下落しました。

5月24日の東京市場でも109円48銭から109円75銭までの反発に留まるなど上値の重い状況が続き、NY市場では米耐久財受注や企業の設備投資の先行指標となるコア資本財受注も予想を下振れたことからドル/円は109円50銭まで反落しました。その後、トランプ大統領が米中通商問題で合意に達すれば、ファーウェイへの制裁緩和に言及したことで109円65銭へ再反発したものの、米中間の通商やファーウェイに対する対立懸念も燻る中、週末の日米通商交渉への警戒感や27日のNY市場休場を前にしたポジション調整も見られドル/円は109円28銭まで反落。その後の反発も109円43銭に留まるなど上値の重い値動きが続き109円30銭で24日のNY市場の取引を終了しました。

一方、英EU離脱を巡る不透明感が燻る中、NY市場でメイ首相がEU離脱の是非を問う国民投票の再実施を提案したものの、野党・労働党はじめ与党・保守党内からも反発の声が強く、先行き不透明感を払拭するには至らず、メイ英首相が24日にも辞任発表との報道も先行きの英政局への懸念を強めたことからポンドは23日に対ドルで1月3日以来となる1.2605ドルへ下落、さらにユーロも欧州圏経済の下振れリスクや米中通商問題の影響も懸念され2017年5月以来となる1.1106ドルへ下落しました。

その後、24日のメイ首相の辞任発表を受けてEU離脱問題の事態打開への期待からポンドが1.2732ドルへ反発、ユーロも1.1212ドルへ反発するなどドル買いのポジション調整の動きも見られたこともドル/円の下落した一因となったほか、週末の日米通商交渉への警戒感もドル/円の上値抑制要因となりました。


注目すべきポイントはここ!今週の見通し

今週は週初5月27日の日米首脳会談が注目される中、25日の茂木経済再生相とライトハイザー通商代表との日米通商交渉では率直な意見交換に留まり、今後の実務者協議を経て、双方の溝を埋めるとの方針を確認。交渉の中で米国からの輸入車に対する数量規制や為替、さらにTPPを上回る農産物の輸入要求はなかったと茂木経済再生相は語り、日米首脳会談での部分的合意も難しいとの見解を表明。週明け27日の東京市場での反応が注目されます。

また、24日に公表された英メイ首相の6月7日の保守党党首の辞任、10日以降の保守党後任人事を巡り、EU離脱強硬派の台頭懸念や保守党内での慎重派との対立など先行きの政局懸念に対するポンドの対ドル、対円での動向も今週のドル/円の方向性に影響を及ぼす可能性があるほか、26日のドイツ、フランス、イタリアなど欧州各国での欧州議会選を受けてEU懐疑派勢力の行方など政治的な動きに対するユーロの動向も為替市場のみならず、株式・債券市場の波乱要因になりかねないだけに注目されます。

一方、日本国内では先週24日の月例経済報告での政府による景況感では前月の輸出や生産の一部に弱さも見られるとの表現から「一部に」との文言が削除され景気判断が2ヵ月ぶりに下方修正されたものの景気は緩やかに回復しているとの判断を維持。こうした中で今週発言が予定される黒田日銀総が消費税増税を確実にするために追加緩和の可能性が聞かれるか、発言の内容次第ではドル/円に影響を及ぼす可能性があり注目されます。

また、米国の経済指標では、28日の米5月消費者信頼感指数、30日の米1-3月期GDP改訂値が発表されることから米中通商問題の影響が消費者心理や製造業の設備投資に対する警戒感を高めることになるか注目されます。さらに、週末31日には米4月個人消費支出も発表され、FRBの注目するインフレ指標の一つである個人消費支出デフレーターを受けた米債券市場の反応もドル/円の方向性を大きく左右するかもしれません。

先週23日の米債券市場では10年債利回りが一時2.29%台へ低下し2.31%台で取引を終え、週末24日には小幅に上昇したものの2.32%で取引を終えています。この水準はFRBの政策金利見通しの中央値(2.375%)を下回っているほか、3月下旬に見られた米3ヵ月物T-Bill短期証券(2.34%)との長短金利差逆転(逆イールド)が再燃、米国の景気後退懸念を背景に米長期金利の低下や逆イールドの状況が継続するのか注目されます。

また、米中間の通商問題の影響が懸念される中国では31日に5月製造業・非製造業PMIが発表されます。先週23日に発表された欧州や米国の製造業PMIに続き、予想を下振れ50.0割れと低下すれば世界経済の減速懸念が一段と高まる可能性もあることから、リスク回避志向が一段と高まり円高が一段と進む可能性もあるだけに注目されます。

そのほか、トルコでは31日に1-3月期GDPが発表されます。トルコでは対外債務が増加するリスクに直面しており、トルコが抱えるGDPの債務比率は今年末までに35%程度へ上昇する見通しの中、景況感の悪化がリラ安につながる懸念があることから注意が必要です。

さらに、豪では6月4日の中銀政策委員会での利下げ観測が確実視される中、年内2回の利下げ次期を探る上で5月30日に発表される豪1-3月期四半期設備投資の数値も豪ドルに影響を及ぼすと思われるだけに注目されます。

いずれにしても週初の日米首脳会談では、6月下旬の大阪でのG20を前に議長国として安倍首相から自由貿易に理解を求めるものと思われます。トランプ大統領が中国との通商問題に関して合意に向かう前向きな発言が聞かれるのか、前進が見られるのか後退か、今週の相場の方向性を占う上で大きな焦点となりそうです。

今週発表される主な経済指標としては、以下予定されています。

5月27日
日米首脳会談、黒田日銀総裁発言、日本3月景気先行指数(改訂値)
5月28日
日本4月企業向けサービス価格指数、スイス1-3月期GDP
独6月消費者信頼感調査、仏5月消費者信頼感指数
ユーロ圏4月マネーサプライ、5月経済信頼感、5月消費者信頼感指数
米1-3月期および3月住宅価格指数、3月ケースシラー住宅価格指数
米5月消費者信頼感指数
5月29日
ニュージーランド5月企業信頼感、仏4月卸売物価指数、4月消費支出
仏5月消費者物価指数、仏1-3月期GDP改訂値
スイス5月景気先行指数、独5月失業率・失業者数
カナダ中銀政策委員会、米5月リッチモンド連銀製造業指数
5月30日
ニュージーランド4月住宅建設許可件数、豪1-3月期民間設備投資
南ア4月マネーサプライ、4月卸売物価指数、カナダ1-3月期経常収支
米1-3月期GDP改訂値、米前週分新規失業保険申請件数
米4月中古住宅販売保留指数
 
5月31日
日本5月東京都区部消費者物価指数、4月失業率・有効求人倍率
日本4月鉱工業生産、4月小売業販売額、4月百貨店・スーパー販売額
中国5月製造業・サービス業PMI、日本4月住宅着工件数
スイス4月実質小売売上高、英4月消費者信用残高、4月マネーサプライ
独5月消費者物価指数、南ア4月貿易収支、カナダ1-3月期GDP
カナダ3月月次GDP、カナダ4月鉱工業生産、4月原料価格指数
米4月個人所得・個人消費支出・個人消費支出デフレーター
米5月シカゴ購買部協会景況指数、米5月ミシガン大消費者景況指数

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