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ウィークリーレポート

WEEKLY REPORT
2019/6/4 更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

  • 米中首脳会談に向けて通商問題に進展は?ドル/円は108円割れとなるか?
  • 米5月雇用統計、米中通商問題の影響が労働市場にまで及んでいるか
  • 豪中銀政策委員会、利下げが織込む中、年2回もしくは3回の利下げ観測は
  • ECB理事会、金融政策正常化の先送りが一段と進むか?
  • 英EU離脱問題やメイ首相後任人事を巡る先行きに注目

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 108.28-109.92


先週の振り返り

5月24日の東京市場で109円75銭まで上昇したものの、米4月耐久財受注や企業の設備投資の先行指標となるコア資本財受注が予想比下振れたことから109円28銭へ反落し109円30銭で24日のNY市場の取引を終えたものの、週末の日米通商交渉は具体的詳細について夏の参院選以降に先送りされた安心感にも支援され週明け27日には109円58銭へ反発。しかし、ロンドン、ニューヨーク市場が休場となる中で109円台半ば付近を中心に小動きとなりました。

また、24日に正式に辞任を表明したメイ英首相の後任人事を巡り、EU離脱強硬派の元ジョンソン外相らの候補が挙がり、合意無き離脱への懸念が再燃したことから28日の東京市場では109円63銭を高値にポンドの対ドル、対円での下落に伴い109円28銭へ反落するなど上値の重い値動きとなりました。また、23日から26日にかけて行われた欧州議会選は想定以上の波乱には至らなかった一方、イタリアの財政問題への懸念がユーロの上値を抑制、EU離脱問題を巡る不透明感の残るポンドと合わせ、ドルは対欧州通貨に対し堅調な値動きとなりました。

こうした中、ドル/円は米中通商問題を巡り、中国が対米レアアースの禁輸措置を検討との報道も聞かれたほか、前週23日発表のユーロ圏や米国の製造業PMIが予想以上に下振れたこともあり、世界経済の減速懸念を背景にした債券買い需要が旺盛となる中、米2年債・5年債に対する入札も好調となり米長期金利が低下、米10年債利回りは2017年9月以来となる2.08%台へ低下したほか、独10年債利回りも2016年7月以来となる-0.18%台へ低下するなど、米長期金利の低下を背景にドル/円は上値の重い値動きを続けました。

29日には日経平均株価の400円近い下落も嫌気され109円15銭へ下落したものの下げ止まり、NY市場では7年債入札が不調に終わったことで米長期金利が上昇したことからドル/円は109円70銭まで反発するなど下値固めと思われる動きも見られました。

さらに30日には米1-3月期GDP改訂値が前期比+3.1%と速報値(+3.2%)からの下方修正も限られたほか、トランプ大統領の米中通商問題への前向きな発言もあり、109円92銭まで上昇しました。しかし、31日の朝方にトランプ大統領がメキシコへの関税引上げを発表したことで対中国への厳しい措置が連想されドル/円は下落。加えて中国5月製造業PMIが49.4と予想を下回る中、中国がレアアースの対米禁輸措置の可能性に言及したことからドル/円は欧州市場で108円71銭へ下落しました。

NY市場ではメキシコからの輸入品に対する関税引上げにより、米国の輸入国1位の中国、2位のメキシコからの供給先からの調達コスト上昇や調達困難な事態も予想され米産業界にとっても痛手となることからダウは360ドル安まで下落し安値圏で取引を終えた一方、安全資産とされる債券が買われ米10年債利回りは2017年9月以来となる2.12%台へ低下、ドル売り円買いが加速しNY市場終盤に108円28銭まで下落して取引を終えました。


注目すべきポイントはここ!今週の見通し

今週は先週末5月31日にドル/円が108円28銭まで下落したことから、秋に予定される消費税増税を巡る先送り観測に伴う日銀の追加緩和観測が高まるか注目されます。

また、6月28-29日に大阪で開催されるG20での米中首脳会談まで1ヵ月を切る中、米中間で滞りが見られる通商交渉に進展が見られるか、ドル/円が一段の円高に見舞われるのか、行方を占う上で今週末8日から9日にかけて茨城県つくばで開催されるG20貿易担当閣僚会議を控えて米中間の要人発言や新たな報道などが聞かれるか大きな焦点の一つとなると思われます。

週末7日に発表される米5月雇用統計では米中通商問題の影響が鉱工業生産や製造業PMIなど製造業を中心とした米国経済の下振れに表れており、これまで堅調が続く米労働市場に悪化の兆候が見られるか、時間給賃金(前年比+3.2% 前月と同水準の予想)のほか、就業者数(前月:26.3万人増 予想:19.0万人増)の行方が注目されます。仮に労働市場の下振れ懸念が増す結果となればFRBの年内利下げ観測を一段と高めることにつながるだけに、長期金利の低下が続いている米債券市場の動向がドル/円の下落につながる可能性もあることから注意が必要です。

また、英国では7日にメイ英首相が与党・保守党党首を辞任、後任候補を巡り、合意無き離脱も辞さないEU離脱強硬派と親EU派との争いが本格化。保守党党首の決定後にはメイ首相が辞任、後任の首相の行方も含め英EU離脱問題を巡る不透明感が増すのか、ポンドの対ドル、対円での反応を中心に動向が注目されます。

さらにユーロ圏では5月製造業・サービス業PMI改定値が発表されるだけに速報値から一段と下振れとなるか、さらにユーロ圏5月消費者物価指数と合わせ先行きの低インフレ長期化懸念が高まるか注目されます。欧州経済の下振れリスクが高まれば6日のECB理事会やドラギ総裁会見の中で金融政策正常化が一段と先送りを示唆する可能性もあり注意が必要です。英EU離脱問題の長期化懸念や米中通商問題が対中国向け自動車などを中心に輸出の下振れ懸念などユーロ圏経済の先行きに悪影響を及ぼす可能性もあることからユーロは5月23日に付けた2017年5月以来となる1.1106ドルを下回り、1.1100ドル割れまで下落する可能性があり、注意が必要です。

また、4日は豪中銀政策委員会が開催されますが、今回の利下げを含め、年内2回もしくは3回か、追加利下げを巡る思惑が焦点となりそうです。5日は前日の豪中銀政策委員会に続き、豪1-3月期GDPが発表されることから豪ドルの反応が注目されます。

さらに6日には豪4月貿易収支が発表され対中輸出の数値次第では中国経済の減速懸念を確認する材料となるだけに豪ドルや上海株の反応が注目されます。豪ドル/円は75円00銭が心理的節目と見られており、この水準を下回ると豪ドル/円の下落が加速する可能性が懸念されるだけに注目されます。

日本国内に目を向けると7日には前日6日に続く黒田日銀総裁の発言が予定される中、ドル/円は3月日銀短観で示された製造業の2019年度の想定為替レートである108円87銭を下回っていることから、秋の消費税増税に向けて追加緩和の可能性についての言及があるかドル/円の円高進行に歯止めを掛けるきっかけの一つとになるのか注目されます。

いずれにしても、引き続き米中間の通商問題に対する進展があるか、英EU離脱問題を巡る懸念も含め政治的な動きには引き続き注意が必要です。

今週発表される主な経済指標としては、以下予定されています。

6月3日
日本1-3月期法人企業統計調査、中国5月財新製造業PMI
スイス5月消費者物価指数、トルコ5月消費者物価指数
独・仏・ユーロ圏5月製造業PMI改定値、米5月製造業改訂値
米5月ISM製造業景況指数、米4月建設支出
米5月リッチモンド連銀製造業指数
6月4日
英5月小売売上高、日本5月マネタリーベース、豪1-3月期経常収支
豪4月小売売上高、豪中銀政策委員会、仏4月財政収支
英5月製造業PMI、ユーロ圏4月失業率、5月消費者物価指数
南ア1-3月期GDP、パウエルFRB議長発言、米4月製造業新規受注
6月5日
豪1-3月期GDP、中国5月財新サービス業PMI
独・仏・ユーロ圏5月サービス業PMI改定値、英5月サービス業PMI
ユーロ圏4月卸売物価指数、ユーロ圏4月小売売上高
米5月ADP雇用統計、カナダ1-3月期労働生産性
米5月サービス業、総合PMI改定値、米5月ISM非製造業PMI
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
6月6日
豪4月貿易収支、4月住宅建設許可件数、独4月製造業新規受注
黒田日銀総裁講演、ユーロ圏1-3月期GDP確報値
南ア1-3月期経常収支、ECB理事会、ドラギECB総裁会見
米5月企業人員削減数、米4月貿易収支、カナダ4月貿易収支
米1-3月期労働生産性、米新規失業保険申請件数、カナダ5月景況指数
6月7日
日本4月全世帯家計調査、4月毎月勤労統計、4月景気先行指数
スイス5月失業率、独4月鉱工業生産、独4月貿易収支・経常収支
仏4月貿易収支・経常収支、鉱工業生産指数、カナダ5月雇用統計
米5月雇用統計(就業者数、失業率、時間給賃金)
米4月卸売在庫、4月卸売売上高、4月消費者信用残高

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