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ウィークリーレポート

WEEKLY REPORT
2019/6/18 更新

ウィークリーレポートは毎週更新!
先週のおさらいと今週のイベントと為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

  • FOMCでの政策スタンスの変更や政策金利、インフレ見通しの下方修正の可能性は
  • FOMCを終えて以降の米債券市場の反応は?長期金利に底打ちは見られるか?
  • 6月28-29日のG20サミットに向けた米中首脳会談を巡る新たな進展はあるか
  • 日銀政策会合での追加緩和策に前向きな意向が示されるか
  • 欧州6月製造業PMIや英保守党・党首選を巡るユーロやポンドの反応に注目

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 108.16-108.80


先週の振り返り

前週末6月7日に発表の米5月雇用統計は失業率こそ3.6%と前月の49年4ヵ月ぶりの低水準を2ヵ月連続で維持した一方、就業者数の大幅な鈍化や時間給賃金の予想比下振れを背景に低インフレの継続が確認されたことでFRBの早期利下げ観測につながりました。ドル/円は107円88銭まで下落したものの、利下げ観測を好感したNY株式市場の上昇を背景にドル/円は108円台を回復し、108円18銭で取引を終えました。

さらにNY市場引け後にはトランプ大統領が対メキシコ制裁発動の停止を表明、週明け10日早朝のドル/円は対メキシコへの制裁発動の停止が対中通商問題進展への期待を想起させたことで108円71銭まで上昇して取引を開始。その後、NY市場での108円32銭までの反落を経て、翌11日には中国政府によるインフラ投資を目的とした地方政府による債券発行を促す投資奨励策によるアジア株や欧州株、NY株式先物の上昇を好感、ドル/円は108円80銭へ反発しました。

しかし、トランプ大統領が今月28-29日からのG20大阪サミットでの米中首脳会談への呼びかけに対し、中国側からの反応が見られていないこと、さらに先週末の雇用統計に続き、今週発表された米5月の卸売物価指数、消費者物価指数、輸入物価指数などのインフレ関連指標がいずれも予想比下振れたことから、今週18-19日のFOMCを控え、FRBの早期利下げ観測を背景に米長期金利の低下基調の継続がドル/円の上値抑制につながりました。

一方、利下げ観測を背景にNY株式市場の堅調地合いがリスク選好につながっており、こうした動きがドル/円の下値支援となりました。こうした中、昨日の豪5月雇用統計を受けて豪中銀の早期追加利下げ観測が高まったほか、14日発表の中国5月固定資産投資や鉱工業生産の下振れを背景に中国経済の減速懸念から豪ドル/円が1月3日以来の安値を更新する74円47銭まで下落したことでドル/円も一時108円16銭へ下落しました。しかし、米5月小売売上高や鉱工業生産を受けて米国経済の堅調地合いを改めて確認したことからドル/円は108円59銭まで反発し108円56銭で先週末14日の取引を終了しました。

一方、ユーロは6月12日の1.1343ドルを高値に13日に報じられたECBの緩和策拡大の観測報道に加え、IMF専務理事による欧州経済の低インフレ・低成長への警鐘も聞かれたことが影響し、先週末14日には独10年債利回りがマイナス0.27%近辺と史上最低水準を更新したことから1.1203ドルへ下落し、最終的には1.1209ドルで取引を終えました。またユーロ/円も121円59銭へ下落し、121円68銭で取引を終了しました。


注目すべきポイントはここ!今週の見通し

今週はFOMCでの利下げの有無、さらには政策金利見通し(ドットチャート)やインフレ率、成長率見通しの3月時点からの下方修正の可能性に加え、政策金利スタンスを「忍耐強い様子見」からどの程度、利下げに柔軟な姿勢を滲ませる方針への変更が見られるのか注目されます。特に、米長期金利は既に年2回、向こう1年間に3回の利下げを織り込む水準まで低下しており、債券市場での長期金利の下げ止まりを確認する可能性もあるため、FOMC後の米債券市場の反応が注目されます。FOMC前に発表されるNY連銀製造業景況指数や住宅着工件数に対する反応は限られるものの、FOMC以降のフィラデルフィア連銀製造業指数や週末21日に発表される6月製造業PMIが好不況の節目とされる50.0割れとなるか注目されます。

FOMCを終えた20日の日銀政策会合では、黒田日銀総裁の会見も含め、通商問題による世界的な金融緩和スタンス、貿易問題を巡る日本経済への影響に加えて今秋の消費税増税に向けて、日銀のETF買入れの増枠などの追加緩和策の可能性に言及する可能性もあり、ドル/円の下値支援につながるか注目されます。

ドル/円は先週の108円16銭から108円80銭のレンジから上下いずれかに脱却すると見られますが、来週28-29日のG20大阪サミットに向けた米中通商会談の可能性など米中通商交渉を巡る政治的な動きがドル/円の方向性に影響を及ぼす可能性もあり、米中両国からの要人発言には注意が必要です。

また、ユーロは先週末に独10年債利回りが一段と低下し1.1203ドルへ下落した後だけに、18日発表の独5月ZEW景況感指数や21日発表の独・仏・ユーロ圏の6月製造業・サービス業PMIの結果次第では1.12ドル割れからユーロ安が一段と加速する可能性もあることから、こうした欧州の経済指標に対する反応が注目されます。

そのほか、先週の豪5月雇用統計を受けて軟調地合いが続く豪ドルは、18日に豪中銀政策委員会議事要旨が公表されるほか、豪1-3月期住宅価格指数を受けて豪中銀の早期利下げ観測が加速する可能性もあり引続き一段の下振れには注意が必要です。

さらには来週末23日にイスタンブール市長選の再選挙を控えているトルコでは、先週末14日に大手格付け機関が格下げ、トルコリラ/円は5月30日以来の18円22銭まで下落。こうした中で今週17日にはトルコ3月の失業率や財政収支、翌18日には鉱工業生産、20日には6月消費者信頼感指数など経済指標が数多く予定されており、トルコリラが一段と下落する可能性もあり注意が必要です。

また、英中銀の政策委員会が予定されているものの、保守党・党首選で2位に大差をつけているジョンソン前外相が10月31日にEUを離脱すると発言、こうしたEU離脱問題を巡る先行き不透明感から先週末14日に対ドルで1.2577ドルまで、対円で136円52銭まで下落するなど軟調な値動きが続いていることから、米FOMC後のポンドの反応も注目されます。そのほか、ホルムズ海峡付近でのタンカー襲撃を巡る米国とイランとの緊張に絡む報道にも注意が必要かもしれません。

今週発表される主な経済指標としては、以下予定されています。

6月17日
英5月住宅価格指数、トルコ3月失業率、3月財政収支
カナダ4月対カナダ証券投資、米6月NY連銀製造業指数
米6月住宅市場指数、米4月対米証券投資
6月18日
豪1-3月期住宅価格指数、豪中銀政策委員会議事要旨
独5月生産者物価指数、トルコ4月鉱工業生産
ユーロ圏4月貿易収支、5月消費者物価指数、5月ZEW景況感指数
独5月ZEW景況感指数、カナダ4月製造業出荷
米5月住宅着工件数・住宅着工許可件数
6月19日
日本5月貿易収支、NZ1-3月期経常収支、南ア5月消費者物価指数
英5月消費者物価指数、小売物価指数、卸売物価指数
ユーロ圏3月経常収支、4月建設支出、カナダ5月消費者物価指数
米FOMC、パウエルFRB議長会見
6月20日
日本4月全産業活動指数、NZ1-3月期GDP
日銀金融政策決定会合、黒田日銀総裁会見、EU首脳会議(~21日)
トルコ6月消費者信頼感指数、英5月小売売上高
英中銀金融政策委員会、米1-3月期経常収支
米6月フィラデルフィア連銀製造業指数、米新規失業保険申請件数
米5月景気先行総合指数、ユーロ圏6月消費者信頼感指数
6月21日
日本5月全国消費者物価指数
仏・独・ユーロ圏6月製造業・サービス業PMI、カナダ4月小売売上高
米6月製造業、サービス業、総合PMI、米5月中古住宅販売件数
サンフランシスコ連銀討論会

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